病害虫の被害を少なくし、安定した収穫量や品質を保つためには欠かせないものとなっています。 農薬を使用基準どおりに使うことで作られた農作物は、安全でありますが、健康への影響、自然環境への影響を考え、少しでも使用量を減らすよう努力しております。 年間の散布量は、県の基準を大幅に下回っていると自負しております。また、使用時期(収穫前日数) も余裕を持って行っております。
年間使用回数(りんごの場合)8回 詳しい散布履歴(昨年の実績)はこちら
肥料は、土壌中で不足しやすい植物の養分(栄養素)として施用が必要なものです。 最も重要な養分は、 窒素、りん酸、加里であり、これを肥料の三要素といいます。
このほか、カルシウム、マグネシウム、微量要素等も土壌中で不足することがありますので、これらを肥料として施用します。
近年 環境・健康 を意識して、有機栽培・有機農産物がブームとなっておりますが、
たい肥や家畜のふん尿のような有機質肥料も土壌中で分解すれば窒素分は硝酸化されて植物に吸収されるので、化学肥料を施用した場合と同様です。
不適切な施肥を行うと、 河川、湖沼等の富栄養化を、また、地下水の硝酸塩の集積を招くおそれがあり、そして、有害な重金属、有機化合物等の不純物の混入の
おそれもあります。
果樹栽培は肥料に対してとても敏感です。味・色・形・香り・艶を引き出すためには施肥を極力ひかえて樹体をコントロールする必要があります。
私の果樹園では、科学的根拠に基づき施肥を行います。もしくは、無肥料で栽培を行っています。堆厩肥は肥効が把握しにくく、品質に影響が出るので
使用いたしておりません。
施肥の主体となる物は有機質です。使用するものは、菜種粕・米ぬか・魚粉・黒蜜・等を配合して発酵させたぼかし肥料です。
また、それぞれ発酵をさせずに
単肥で施す場合もあります。 補助として配合肥料を使うこともあります。
おいしさには見た目も重要です。皮を剥いて食べるので、見た目は関係ないと言われる事もありますが、外観においしさの情報が映っています。 品種の特性以上に、過大に変形したりんご・色が著しくまだらなさくらんぼ・緑色の濃いラフランス・皮の硬そうなツルツルりんご、病害虫果は言語道断、一見して誰が見ても分かるはずです。 やはりおいしくありません。 このような品質の低下は施肥量も関係しますが、プロの農家は肥料で間違いは起こさないはずです。品質に大きく差がでるのは、果樹特有の栽培技術にあると考えます。樹の生理を理解して品種の特性を最大限に引き出す剪定作業や、優秀な実だけを残す摘果作業、樹勢を整える夏季管理作業などが高い技術で結びついて、やっと一個のおいしそうな果実が実るのだと確信しています。「おいしいけど見た目が悪い」は、プロでありません。
仲間がいっぱいいます。果樹栽培を志す仲間がいろんな情報を持ち寄って技術を磨いています。
一人で畑に居ても周りが見えてきません。常に外界へ情報情報を求め、仲間同士「切磋琢磨」し、「自分は小さいなー」と技術の未熟さを実感することが最初の一歩だと思います。
技術の未熟さを実感しなければ最初の一歩が踏み出せません。